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ゆたかのある朝

最近テレビ番組を中心に「こだわり」という言葉がクローズアップされます。
当たり前のことをあたかも特別のように扱い、リポーターは「こだわり」「こだわり」を連呼する。
またそれを見た消費者はその情報に踊らされる。
腹が立ち憤りを感じることもしばしばあるのは私だけでしょうか。

たとえば「塩」をたとえてみましょう。

「塩」は私たちになくてはならないミネラルの一つです。

「塩」は基本的には塩田から採取されていました。
ところがアメリカ型経済が押し寄せ、気がつくと私たちの身の回りには
イオン交換方式の科学でできたNaCl(塩化ナトリウム99.5%以上)という食塩(化学塩)なるものが出回っています。
ナトリウム(Na)を人工的に減らし、「塩」の味覚を残しながら塩化カリウム(KCl)を混合して塩化ナトリウム(NaCl)の比率を少なくしようとしたもので、メーカーによって硫酸マグネシウム(MgSO4)や炭酸マグネシウム(MgCO3)なども加えて人工的に「調整」しています。
 「天然カリウム配合のニュータイプ」「あくまで天然のよさを追求」などと原料が天然であることを強調して減塩キャンペーンに便乗しようとしています。
 化学式だけで作られた塩はミネラルはほとんどなく、体に害を及ぼすとさえいわれています。

このような塩を食べ続けるとどうなるのでしょうか?

本来の塩田から取られるべき塩が最近多数販売されるようになってきました。
それをテレビ番組が「このお店は○○産の天然塩を使っています。」などとあたかも特別のように放送する。

当たり前のことが当たり前でなくなってきている昨今、当たり前のことをいかにも「こだわり」と称しておおげさに表現することに残念に思うのです。

もっと私たち料理に携わるものが信念を持ち、口に入る食べ物を通して生業としている以上責任を持って本来当然にするべきことを貫き通す義務があると思うのです。